2023.09.28
離婚時の家のオーバーローンの調査と対応
離婚を考えている人にとって、マイホームを持っている場合、家の「オーバーローン」について理解することは非常に大切です。トラブルの予防のために、この記事でオーバーローンの調べ方や、オーバーローンだった場合の対処法について詳しく解説していきます。
1. オーバーローンって何?
「オーバーローン」とは、住宅の価値よりも、住宅ローンの残額が多い状態を指します。これを調べるには、住宅ローンの残額と家の価値を比較します。
2. 住宅ローンの残高の調査
- 借入先の金融機関からのローン返済計画書や残高証明書をチェック。
- 固定金利の場合、ローン返済表や償還予定表がローン借入時に提供される。
- 変動金利では、金利見直しの際にローン返済表が提供されることが一般的。
- 金融機関のオンラインサービスを利用して、ローンの状況を確認することも可能。
- 情報が不足している場合は、直接金融機関に問い合わせる。
3. 家の価値の調査
- 近隣の同条件の物件の売却価格や過去の成約事例を参照。
- 複数の不動産会社に査定を依頼し、客観的な価格を得る。
- 机上査定という方法もあり、実際に家を見てもらわずに査定が可能。
4. オーバーローンの場合の対応
オーバーローンだった場合、次の2つの選択肢が考えられます。
4-1. 夫婦のどちらかが居住する
- ローン名義が夫の場合、夫がそのまま住み続けるのが無難。
- ローン名義が夫でも妻が住む場合、どちらが返済するかの取り決めが必要。
- ローン名義の変更は基本的に難しいため、夫婦間の約束が守られないとローン名義人に全ての負担がかかるリスクがある。
4-2. 任意売却する
- 任意売却は、住宅ローンの残高が家の価値を超えている場合に、金融機関の了承を得て家を売却する方法。
- 競売よりも良い条件で家を売却できる可能性がある。
- 売却後の代金は、住宅ローンの返済に全額使用される。
5. 総括
- オーバーローンの場合、離婚後の住宅ローンを夫婦で分担することが一般的だと思われがちだが、金融機関は「ローン名義人」に返済を請求する。
- 名義変更は複雑であるため、専門家の意見が必要。新たに名を持つ方の年齢・収入等の審査が発生し、金融機関とも相談しない。
- 名義変更せずにそのまま住み続ける場合は、夫婦間の約束をしっかりと確認し、離婚協議書を作成しておくことが重要。
債務者はあくまでローン名義人なので、返済が滞り差し押さえ等が発生した場合には、居住者は立ち退きを求められるリスクを理解してく必要がある。
以上のように、離婚時の家のオーバーローンの問題は複雑であり、様々な選択肢と対応策を考慮する必要があります。