住宅ローンの返済にお困りの方の中で、自己破産を考えている方はいらっしゃいませんか。
そのような方に向け、今回は自己破産のメリットや注意点についてご紹介いたします。
自己破産以外の方法についてもご紹介しておりますので、ぜひご一読ください。
□自己破産とは?
自己破産とは、裁判所に破産申し立てをし、すべての借金をゼロにする手続きのことです。
資産状況や、今後の収入見込みなどから完済できないと判断された場合、自己破産手続きが認められます。
自己破産を申請するとどうなるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
自己破産手続きをし、裁判所が免責の許可を出すと、借金の支払い義務が免除されます。
これによって、債権者は所定の手続きを踏まなければ債権の回収ができません。
そのため、督促状の送付など強制的な執行が不可能になります。
また、税金を滞納していた場合も国税局による徴収を避けられます。
しかし、これはすでに滞納処分が決まっているケースは除きますのでご注意ください。
自己破産手続きでは、すべての財産を失うことはありません。
大半の財産は処分されてしまいますが、手元にいくらかは残せます。
処分される財産は99万円を超える現金や時価20万円以上の財産、不動産などの高額なものが対象です。
自己破産申請を一度行うと、原則7年間は再免責を受けられません。
また、一定の職業や資格に制限を受けます。
信用情報への記載もされてしまうため、新しいローンを組むことやクレジットカードを作ることは難しくなります。
□自己破産のメリットと注意点について
続いて、自己破産のメリットや注意点についてご紹介いたします。
自己破産のメリットは、債務がゼロになること、債権者の取り立てや強制執行がなくなること、手元に少しの財産を残せることがあります。
上記でご紹介したように、債務がなくなることが自己破産の一番のメリットであるといえるでしょう。
督促や強制執行がなくなると、精神的な負担も軽減されますね。
また、民法で最低限の生活を保障するため、差し押さえを禁止する財産もあります。
99万円以下の現金を自由財産として手元に残せることも自己破産の特徴の1つです。
自己破産後に得た財産は新得財産と呼ばれます。
これは、破産後に取得した財産のため、金額に関わらず個人のものとして所有できます。
自己破産の注意点についてもご紹介します。
最も注意すべき点は、クレジットカードの利用や新規の借入ができないことでしょう。
金融機関などが会員となる信用情報期間に事故情報として登録されてしまうため、これらの利用が不可能となってしまいます。
登録期間は5年または10年となっており、この期間は新規で住宅ローンを借り入れられません。
□自己破産をする前の対応策をご紹介!
自己破産についてご紹介してきましたが、できれば住宅を手放したくないですよね。
その場合の対応策をご紹介いたします。
1つ目は、個人再生です。
個人再生は、住宅ローン以外の負債を圧縮することで、負担を軽減し、住宅ローンの返済を続ける方法です。
住宅ローンとは異なる他の借金の返済に追われて、住宅ローンが払えない方には有効な手段だといえるでしょう。
この制度を利用すると、借金を100万円もしくは5分の1に圧縮できます。
また、個人再生が認められる条件として、安定した収入と圧縮後の債務を返済していける見込みがあることが挙げられます。
正社員の方はほとんどの場合で個人再生が認められます。
しかし、パートやアルバイト、契約社員の方などは、安定した収入として認められない可能性もあります。
2つ目は、リスケジュールです。
これは、銀行と相談し、返済期間を延ばす、もしくは一時的に元金の返済を猶予してもらう方法です。
よくある例として、1年間は元金の返済をなくし利息のみにするといったものが挙げられます。
収入の減少が一時的である場合は、こちらを利用するのも良いでしょう。
注意点としては、銀行の承諾が必要なことや、滞納がないこと、返済期間の延長により利息が増え返済総額が増えてしまうことが挙げられます。
つまり、一時的にしのぐための方法として有効であり、返済総額は増えることを頭に入れておきましょう。
3つ目は、リースバックです。
これは、自宅を不動産会社や投資家に一度売却し、それを賃貸として借りることで住み続けられるという方法です。
自己破産の場合は自宅を手放す必要がありますが、リースバックをすることによって賃貸に切り替えられます。
それによって、住宅はご自身のものではなくなるため、自己破産をしても家を出ていく必要がありません。
□まとめ
今回は、自己破産のメリットや注意点、自己破産以外の方法についてご紹介いたしました。
ご自身の住宅に住み続けるために、自己破産ではない方法を選べます。
これらの方法を有効に活用しましょう。
住宅ローンの返済にお困りの方はぜひ一度住宅ローン返済支援エージェントにご相談ください。